ノミに刺されやすい人ってどんな人?
ノミに刺されるとどんな症状が出るの?
ノミの対処法や予防法を知りたい
こういった悩みにお答えします。
刺されるととんでもないかゆみを引き起こすノミ。
家族の中で、なぜか自分だけノミに刺された…。
そんな経験をした人もいるでしょう。
もしかしたら、あなたはノミに刺されやすい人かもしれません。
ノミに刺されやすい人とはどんな人なのでしょう。
この記事では、ノミに刺されやすい人の特徴を説明します。
刺されたときの症状や対処法、また、刺されないための予防法もご紹介しますので、参考にしてくださいね。
家族でキャンプに行ったとき、私だけ刺されたのはなぜかしら…
ノミの基本情報はこちらの記事がおすすめです。
ノミに刺されやすい人の3つの特徴
次の3つの特徴に当てはまる人は、ノミに刺されやすい人です。
- 体温が高い人
- 野外で活動する人
- ペットを飼っている人
ノミは動物の血をエサにしているため、動物に寄生して生きています。
動物に寄生する際、ノミは「音・体温・二酸化炭素」に反応し、驚異のジャンプ力で動物に飛び移り寄生するのです。
そのため、体温が高い子供をはじめ、野外活動をよくする人、また、ペットを飼っている人はとくに要注意。
では、ノミに刺されやすい人の特徴を詳しく説明していきます。
ノミのジャンプ力は、30~40センチほど。
自分の身長の約150~200倍の高さを飛べる計算になるんだって!
体温が高い人
体温が高い人は、ノミに刺されやすい人です。
とくに、子供やペットは体温が高いので注意が必要。
次の表は、大人・子供・犬・猫の平熱を比較したものです。
大人の平熱 | 子供の平熱 | 犬の平熱 | 猫の平熱 |
---|---|---|---|
約36~37℃ | 約36.5~37.4℃ | 約37.5~39℃ | 約38~39℃ |
それぞれの平熱を見ると、大人よりだいぶ高く、ノミに刺されやすい理由がよく分かりますね。
しかし、大人でも刺されやすい人はいます。
それは、汗っかきの人やお酒を飲む人です。
汗をかいたりお酒を飲むと、体温が高くなる上、二酸化炭素の排出量が多くなる原因に。
ノミは体温の他に、二酸化炭素にも反応します。
二酸化炭素は口からだけでなく、皮膚の表面からも排出されるため、さらにノミに刺されやすくなるので注意です。
キャンプやピクニックで飲酒するときは、ノミの警戒をしたほうが良いね。
野外で活動する人
野外で活動する人は、ノミに刺されやすいです。
例えば、庭でガーデニングや土いじりをする人。
ノミは、主に草むらの暗い場所に生息します。
庭で長時間作業していると、ノミが人の体温や物音に反応して狙ってくるので要注意。
また、ランニングなどの屋外スポーツをする人もノミに刺されやすいです。
運動すると、体温と二酸化炭素の排出が上昇します。
すると、もちろんノミは体温と二酸化炭素に反応しますよね。
公園や野道はノミに刺されやすい場所なので、運動する際は気をつけましょう。
子供の外遊びや犬の散歩のときも気をつけてね!
ペットを飼っている人
ペットを飼っている人も、ノミに刺されやすいです。
ノミといえば、人よりも犬や猫に付いているイメージがありますよね。
犬や猫は体温が高く、草むらに入ることが多いためノミの被害が多いです。
寄生されやすいペットを飼っていると、当然ながら飼い主も刺される確率は高くなります。
また、ペットを飼っていない人でも、屋内にネズミやコウモリ、タヌキなどの野生動物が住みついている場合は、ノミを持ち込まれることがあります。
これらの野生動物は、感染症を持っている可能性もあるので、専門業者に駆除してもらうなど早めに対策しましょう。
身の回りに動物がいる家庭は注意してください。
ノミに刺されたときの4つの症状
- ノミ刺咬症(しこうしょう)
- ノミアレルギー性皮膚炎
- 猫ひっかき病
- 瓜実条虫症(うりざねじょうちゅうしょう)
実際にノミに刺されるとイメージする症状は「かゆみ」でしょう。
しかし、ノミに刺されて出る症状はかゆみだけではありません。
ノミが媒介する感染症やアレルギー症状が出るおそれもあります。
では、どのような症状があるのかご説明します。
ノミ刺咬症(しこうしょう)
ノミ刺咬症は、もっとも一般的なノミの症状です。
ノミに刺された刺激でかゆみが生じ、紅斑(こうはん)や丘疹(きゅうしん)、水疱(すいほう)ができます。
- 紅斑(こうはん)とは、毛細血管の拡張により皮膚の表面が赤い班を伴う状態のこと。
- 丘疹(きゅうしん)とは、皮膚の表面がブツブツと小さく隆起した状態のこと。
- 水疱(すいほう)とは、皮膚の表皮の内側に液体がたまって隆起した状態のこと。
あまりのかゆみに爪で掻きむしると、傷口に細菌が入って化膿するなどの二次感染が起こることも。
ノミに刺されてから1~2日後にかゆみが現れる遅延型反応で、発見が遅れがちなのが特徴です。
ノミのかゆみは、蚊やダニよりも強烈だっていうわね…。
ノミアレルギー性皮膚炎
ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミ刺咬症と同じく、強いかゆみが生じ、紅斑や丘疹などが現れる皮膚病です。
ノミの唾液に含まれる物質がアレルゲンとなり、アレルギー反応を引き起こすことで発症します。
何度も刺されると、アレルギーが発症しやすくなるので要注意。
また、アトピー持ちの人や食物アレルギーの人は、発症しやすい傾向にあるとも言われています。
犬や猫の場合は、掻きすぎによる湿疹や脱毛などが起こります。
人だけでなく、犬も猫もアトピーやアレルギー持ちは気をつけなきゃね。
猫ひっかき病
猫ひっかき病(別名・バルトネラ症)の主な症状は、リンパ節炎。
その他、発熱や全身倦怠、関節痛などがみられます。
バルトネラ-ヘンセレという細菌を媒介したノミに猫が刺され、さらにその猫に人がひっかかれたり噛まれたりすることで感染する感染症です。
リンパ節炎は、脇の下や足の付け根が腫れあがり、治るまで数週間~数カ月になることも。
また、ごくわずかなケースですが、けいれんや意識障害を起こした報告もあります。
昔、世界的に大流行したペスト菌を媒介したのもノミなんですって!
瓜実条虫症(うりざねじょうちゅうしょう)
瓜実条虫症は、瓜実条虫の寄生数が少ない場合は無症状のことが多いですが、寄生した数が多いと下痢や腹痛、体重減少などの症状が現れます。
犬や猫が瓜実条虫(別名、サナダ虫)を媒介したノミをグルーミングで体内に取り込むことで感染します。
人の場合は、ノミを潰した手を舐めてしまったり、ペットとの濃厚接触などが感染経路です。
犬や猫の場合、おしりをよく舐める、下痢や血便をするなどの症状が出たときは発症を疑いましょう。
排便時に瓜実条虫の一部が出てくることもありますので、フンの状態をチェックすることも大事です。
瓜実条虫症が感染するおそれもあるので、ノミは決して潰さないこと!
ノミに刺されたときの3つの対処法
- 皮膚科を受診する
- 市販薬やアイシングなど応急処置をする
- ペットは動物病院または駆除薬を使う
もしノミに刺されてしまった場合、どのような対処をすべきでしょうか。
一番確実なのは、人もペットもまずは病院に行くこと。
その他には、市販薬やアイシングでの応急処置、または市販の駆除薬という方法もあります。
病院以外にも自分でできることはありますので、次に説明するノミに刺されたときの対処法をご覧ください。
皮膚科を受診する
ノミに刺されたときは、まず皮膚科を受診してください。
ノミに刺されたかゆみは、ダニや蚊とちがって数日では収まりません。
最長1カ月はかゆみが続くことがありますので、二次感染を起こす前に早めに皮膚科を受診しましょう。
ノミ刺されは市販の薬ではなかなか緩和しませんので、皮膚科で薬を処方してもらうことをおすすめします。
やっぱりまずは皮膚科を受診するのが一番安心!
市販薬やアイシングなど応急処置をする
すぐに病院に行けない場合は、市販薬やアイシング(冷却)などの応急処置をしましょう。
市販薬は、抗ヒスタミン成分含有のステロイド外用剤が有効です。
しかし、ステロイドの配合量が異なっていたり、ステロイド無配合のものなど薬によって違いがあります。
購入前に薬剤師に確認してくださいね。
また、氷嚢(ひょうのう)や濡れタオルなどで患部を冷やすのも良いでしょう。
皮膚の温度を下げることによって、炎症を抑え、かゆみを鎮める効果があります。
あくまでも応急処置ですので、かゆみが消えないときは早めに病院に行きましょう。
ペットは動物病院または駆除薬を使う
犬や猫がノミに刺された場合は、すぐに動物病院へ行きましょう。
ノミは寄生後、48時間以内に産卵してしまうほど繫殖力が高いです。
生まれた卵がペットの体から落ち、タタミやカーペットなどでふ化し、あっという間に部屋中に繁殖してしまいます。
すぐに動物病院へ行けない場合は、ペット専用のノミ駆除薬を使うと良いです。
ノミ駆除薬には、経口のチュアブルタイプと滴下のスポットタイプがあります。
投与後30分で効き始めるもの、24時間以内に効果を発揮するものなどさまざまあるので安心ですよ。
2日以内に産卵するの⁉ノミの対処はスピード勝負ね。
ノミに刺されないための3つの予防法
- 肌を露出しない
- 虫除けスプレーをする
- ペットは定期的にケアをする
ノミの対策で一番大事なことは、まずノミに刺されないようにすること。
そのためには、外出時の服装に注意したり、虫除けスプレーを常備すると良いです。
ペットに対しては、日頃のケアがノミの予防に繋がります。
次に説明するノミに刺されないための予防法を知っておくと、安心ですよ。
肌を露出しない
公園など自然の多い場所へ出かけるときは、肌を露出した服装はやめましょう。
ノミは主に膝下を狙ってくっ付いてきます。
素足で草むらを歩くと、ノミに刺されやすくなってしまいますので注意してください。
サンダルや半ズボンは控え、運動靴や長ズボンで肌を見せない服装で出かけましょう。
足元を露出しないことが予防になります。
ノミの繁殖期は7~9月。
暑い時期ですが、素足はやめておきましょう。
虫除けスプレーをする
外へ出かけるときは、虫除けスプレーをするのもおすすめです。
足元を中心に服の上から虫除けスプレーをするだけでも、だいぶ刺されにくくなります。
虫除けスプレーは、有効成分「DEET(ディート)」が含まれているものが効果的です。
また、帰宅時はノミが付いていないか全身をチェックしてください。
洋服の折り目やすき間に入り込んでいることもあるので、念入りに確認してから家に入りましょう。
ペットは毛の中に潜り込んでいる可能性があるので、目視でチェックしながらブラッシングすると良いですよ。
外出時も帰宅時もノミ対策を忘れずに!
ペットは定期的にケアをする
ノミに刺されやすい犬や猫は、定期的にケアをすると予防できます。
犬や猫のケアには、ペット専用のノミ取りシャンプーやノミ取りブラシが便利です。
ノミは水に弱い性質なので、定期的なシャンプーはとても効果的。
さらにシャンプー後、丁寧にブラッシングすれば完璧です。
ペットの体を清潔に保つことはノミ予防にもなるので、愛犬愛猫はいつもキレイにしてあげましょう。
ノミはペットの毛に隠れて見えづらいので、よく注視してあげてくださいね。
まとめ
以上、ノミに刺されやすい人の特徴をご紹介しました。
刺されやすい人の中でも、もともと体温の高い子供やペットはとくに注意ですね。
ノミに刺されるとかゆみだけでなく、感染症やアレルギー症状が出ることもあるので非常に危険。
もし刺されてしまったときは、掻きむしらずに早めに皮膚科を受診しましょう。
また、刺されないためには、日頃から意識して予防することが大切です。
ご紹介した予防法を参考に、ノミ対策してくださいね。
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