ノミとダニの噛まれた跡の違いは?
ノミとダニに噛まれた跡ってキレイに治るの?
ノミとダニの対処法や予防法を知りたい
こういった悩みにお答えします。
赤いポツポツした何かに噛まれた跡を見つけた…。
これはノミに噛まれた跡?それともダニに噛まれた跡?
ひと目ではなかなか判別できませんよね。
ノミとダニの違いを知っておかないと、間違った対処をして治りが遅くなる場合があります。
この記事を読めば、ノミとダニに噛まれた跡の違いは画像で一目瞭然!
ノミダニに噛まれた跡の特徴や症状を詳しくご説明します。
また、噛まれた跡の治し方やノミダニの対処・予防法もご紹介しますのでご覧ください。
ノミとダニの噛まれた跡ってどう見分ければ良いのかしら…。
人を噛むダニは、主にイエダニ・ツメダニ・マダニ。
今回は屋内ダニのイエダニ・ツメダニ、野外のマダニを比較対象にしました。
【画像あり】ノミダニに噛まれた跡の特徴や症状を比較
ノミもダニも、噛まれるとかゆみやポツポツした赤い発疹が出てきて、違いが分かりづらいですよね。
次の表では、ノミ、イエダニ、ツメダニ、マダニに噛まれた跡の特徴や症状を比較しました。
特徴や症状 | ノミ | イエダニ | ツメダニ | マダニ |
---|---|---|---|---|
噛まれた跡(画像) | 画像引用元:公益社団法人日本皮膚科学会 | 画像引用元:公益社団法人日本皮膚科学会 | 画像引用元:アース製薬 | 画像引用元:公益社団法人日本皮膚科学会 |
噛まれやすい部位 | 主に膝から下 | 腹部、わきの下、太ももなどの衣類の中 血管のある周辺 | 腹部、腰部、太もも、腕の内側などの露出部分 | 脇腹、腹部、太ももなど皮膚の柔らかい露出した部分 |
噛まれる回数 | 複数箇所 | 複数箇所 | 複数箇所 | 一箇所 |
かゆみの持続時間 | 数週間~1カ月 | 数日~1週間 | 数日~1週間 | かゆみはあまり出ない |
主な症状 | かゆみ、紅斑、丘疹、水疱 | かゆみ、紅斑、丘疹、水疱 | かゆみ、紅斑、丘疹 | 発熱、頭痛、リンパ浮腫、神経症状、呼吸器症状、消化器症状、炎症症状など (感染症によって症状はさまざま) |
ノミ・ダニ・マダニの噛まれた跡を画像でよく見てみると、それぞれ違いがあることが分かりますね。
また、噛まれやすい部位や噛まれる回数、かゆみの持続時間などもさまざまです。
噛まれた跡の特徴や噛まれたときの症状を、さらに詳しく説明していきます。
- ノミに噛まれた跡の特徴や症状
- 屋内ダニに噛まれた跡の特徴や症状
- マダニに噛まれた跡の特徴や症状
ノミに噛まれた跡の特徴や症状
ノミに噛まれた跡は、膝から下を集中的に複数個所あることが多いです。
寄生すると数分で吸血し始め、一回に20〜25分もの間、血を吸い続けます。
ノミに噛まれたときの症状は、主に強いかゆみ、または赤い発疹や水ぶくれなど。
症状は1〜2日後に現れるので、噛まれた跡を見てやっと気付く人も多いでしょう。
ノミのかゆみは比較的長く、数週間〜1カ月に及ぶこともあるのでやっかいです。
掻きむしることで傷口に細菌が入り、化膿するなどの二次感染が起こることもあります。
また、ノミの唾液がアレルゲンとなり、ノミアレルギー性皮膚炎を起こすことも。
掻きすぎると噛まれた跡が残りやすくなるので、ノミに噛まれたら早めに皮膚科を受診しましょう。
1カ月もかゆみと付き合うのは辛すぎる…!
屋内ダニに噛まれた跡の特徴や症状
イエダニに噛まれた跡が多いのは、腹部や腰部、腕や太ももの内側など衣服の中。
一方、ツメダニの噛み跡も腹・腰部、腕・太ももなどにありますが、イエダニとは逆に肌が露出した部分が多いです。
イエダニもツメダニも一度に複数箇所を噛み、数時間〜2日以内にはかゆみや赤い発疹が現れます。
しかし、イエダニは水疱ができますが、ツメダニは水疱ができません。
症状は数日〜1週間ほどで治りますが、ノミと同様、掻きむしると噛まれた跡が残りやすくなるので注意しましょう。
また、イエダニとツメダニの大きな違いは、吸血するかしないかです。
イエダニは動物の血をエサにするので、ネズミなどに寄生し吸血します。
ツメダニのエサはチリダニやコナダニなどで、人を吸血することはありません。
ツメダニが人を噛むのは、エサと誤って刺すといった偶発的に発生した場合が多いのです。
屋内ダニは目に見えないから駆除が大変そうだなぁ。
マダニに噛まれた跡の特徴や症状
マダニは脇腹や腹部、太ももなど露出した皮膚の柔らかい部分を噛みます。
ノミや屋内ダニと違って、マダニは一度噛みつくとくっ付いたまま離れません。
マダニが噛む部位は一箇所ですが、人に噛みついた状態で数日〜2週間は吸血し続けます。
噛まれた直後は、マダニの唾液に含まれる麻酔用物質の効果で、痛みやかゆみを感じないのが特徴。
そのため、噛まれたことに気付かない人が多いです。
しかし、マダニはさまざまな感染症を媒介している可能性があるので非常に危険。
潜伏期間は比較的長く、噛まれてから数日〜数週間後に感染症の症状が現れます。
噛まれた後しばらくは、体調の変化に注意してください。
また、マダニを取り除いた跡は比較的早く治りますが、マダニの口が皮膚内に残っていると皮膚を切除することになり、結果治りが遅くなってしまいます。
マダニに噛まれたら、早めに医療機関へ行きましょう。
マダニの感染症は死亡例もあるから本当に危険。
ノミダニの噛まれた跡の治し方
- 紫外線を当てない
- 刺激をあたえない
- 生活習慣を整える
ノミやダニに噛まれた後、または掻きむしった後、皮膚にシミのような跡が残ることがあります。
噛まれた跡は、腕や足など目立ちやすい場所が多いので、できれば早めに治したいですよね。
次は、ノミダニの噛まれた跡をできるだけキレイに治す方法をご紹介します。
紫外線を当てない
噛まれた跡を紫外線に当てると、跡が濃くなってしまいます。
噛まれた跡は「炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)」といって、炎症した肌の内部に(※)メラニンが残ってしまった状態のことをいいます。
通常は、数カ月〜半年程度でメラニンが自然に消えていくもの。
しかし、紫外線に当てることで、(※)メラノサイトが活発になりメラニンがさらに濃くなってしまうのです。
外出時は、ノミダニに噛まれた跡を紫外線にさらさないよう、衣服で隠したり絆創膏(ばんそうこう)を貼るなどの対策をしましょう。
しくみはシミと一緒!
紫外線対策をすればキレイに消えます。
刺激をあたえない
ノミダニに噛まれた跡は、刺激をあたえないようにしましょう。
刺激をあたえると、メラニンの排出が活発になり跡が残りやすくなってしまうからです。
噛まれた跡が気になるからといって、掻いたりこすったりすると治りが遅くなります。
跡はシミと同じように、肌の(※)ターンオーバー(新陳代謝)を繰り返して、メラニンを外へと押し出し自然と消えるものなのです。
そのため、噛まれた部位を触らないことが、跡を消す一番の近道。
紫外線に注意しながら、自然に消えるのを待ちましょう。
掻いたりこすったりは肌へダメージを与えるから、なるべく触らないようにしましょう。
生活習慣を整える
ノミダニに噛まれた跡を治すには、生活習慣を整えましょう。
整った生活習慣は、肌のターンオーバーを活発にし、跡を消してくれるからです。
しかし、生活習慣が乱れているとターンオーバーは低下し、跡はなかなか消えません。
とくに食べ物では、タンパク質やビタミン、ミネラルなどが肌の代謝に必要な栄養素。
バランスの良い食事は、代謝を良くし、キレイに跡を消してくれます。
また、ターンオーバーは睡眠中に活発化します。
寝不足はターンオーバーの機会を無くしてしまうので、睡眠はしっかりと取りましょう。
ノミダニに噛まれた跡は、整った生活習慣により治るのです。
適度な運動も代謝を良くするので、おすすめ!
ノミダニに噛まれたときの対処法
- ノミに噛まれたときの対処法
- 屋内ダニに噛まれたときの対処法
- マダニに噛まれたときの対処法
実際、ノミやダニに噛まれたときは、どのような対処をすべきでしょう。
間違った方法や自己判断では、治りが遅くなったり噛まれた跡が残りやすくなってしまいます。
次に説明する正しい対処法を覚えてくださいね。
ノミに噛まれたときの対処法
- 皮膚科を受診する
- 応急処置をする
- ペットは動物病院または駆除薬を使う
ノミに噛まれたときは、皮膚科を受診しましょう。
ノミの症状は最長1カ月と長いので、二次感染が起きる前に薬を処方してもらうのが一番安心です。
すぐに病院へ行けない場合は、市販薬やアイシングでの応急処置をしておきましょう。
治るわけではありませんが、一時的に炎症を抑えてかゆみを鎮めることができます。
ペットが噛まれた場合も、やはりまずは動物病院で診てもらってください。
すぐに病院へ行けない場合は、市販のノミ駆除薬を使うのも良いです。
ただし、ノミを見つけたときは決して潰さないでください。
メスの場合は、卵が飛び散る可能性があります。
また、潰したノミが感染症を媒介しているおそれも。
ノミは潰さず、殺虫剤で駆除した後、コロコロや掃除機で吸い取ることをおすすめします。
ノミは繫殖力が高いから、産卵させないように!
屋内ダニに噛まれたときの対処法
- 皮膚科を受診する
- アレルギーや喘息持ちの人はかかりつけの病院を受診する
- ダニが発生した場所はダニ駆除する
イエダニやツメダニに噛まれたときも、皮膚科を受診しましょう。
ダニ刺されは、市販のステロイド外用薬でも効くことはありますが、掻きすぎによる二次感染を起こしたときは病院で診てもらったほうが安心です。
また、ダニはアレルゲンの一つ。
かゆみ以外にもセキやくしゃみなどのアレルギー症状が出ることもありますので、アレルギーや喘息持ちの人はかかりつけの病院に行きましょう。
イエダニやツメダニの屋内ダニは、目に見えない大きさです。
どこに潜んでいるか特定しづらいので、生活空間を広範囲にわたってダニ駆除する必要があります。
ダニが発生しやすい寝室やタタミのある和室は、部屋のすみずみまで行き渡るくん煙剤が最適です。
布団や枕などの寝具は、洗濯乾燥機や布団乾燥機で熱処理を。
ベッドやソファーなどの大物家具は、殺虫スプレーが効果的です。
ダニはかゆみだけでなく、アレルギー症状も引き起こすから早めに駆除してくださいね。
マダニに噛まれたときの対処法
- すぐに医療機関を受診する
- マダニをむりに引き抜かない
マダニに噛まれたときは、すぐに医療機関を受診してください。
マダニは感染症を媒介している可能性があるので、症状が無くても必ず医師に診てもらいましょう。
感染症は潜伏期間が長く、マダニを除去した後に発症するケースもあります。
マダニを取ったらもう安心というわけではないのです。
もし、体に吸血中のマダニを見つけたときは、むりに引き抜いてはいけません。
むりやり引き抜くと、マダニの体液が逆流したり、口が皮膚内に残って化膿するおそれがあります。
マダニ取りの専用道具がありますが、基本的には医療機関で取ってもらったほうが安心ですよ。
自分でマダニを取れる人も感染症の心配があるので、一度病院へ行ってね。
ノミダニに噛まれないための予防法
- ノミに噛まれないための予防法
- 屋内ダニに噛まれないための予防法
- マダニに噛まれないための予防法
ノミやダニに噛まれないためには、まず予防をすることです。
噛まれたときの対処法が分かったら、今度は予防法を覚えましょう。
日頃からノミダニの予防意識があると、噛まれる確率もだいぶ減りますよ。
ノミに噛まれないための予防法
- ノミを家に持ち込まない
- 肌を露出しない
- 虫除けスプレーをする
- ペットは定期的にケアする
ノミに噛まれないためには、まず家にノミを持ち込まないこと。
公園や河川敷、庭の草むらなどによく行く人は、ノミを連れて帰ることがあります。
そのため、緑の多い場所へ行ったときは、家に入る前にノミが付いていないか全身をチェックしましょう。
衣類のすき間やペットの毛の中に紛れ込んでいるかもしれません。
外へ行くときは、肌を露出しない服装で出かけましょう。
とくに、足元はノミに狙われやすいので、短パンやサンダルはおすすめしません。
また、DEET(ディート)成分の含まれた虫除けスプレーを足元中心にかけて出かけるのも良いですよ。
犬や猫の場合は、シャンプーやブラッシングをすることが予防法になります。
ペットは定期的にケアすることで、体を清潔にするだけでなくノミ予防にもなるのです。
草むらに入ったときはよく体をチェックしておこう。
屋内ダニに噛まれないための予防法
- ネズミを家に住みつかせない
- チリダニやコナダニを増やさない
イエダニの予防法は、ネズミを家に住みつかせないようにすること。
イエダニはネズミに寄生するので、まずは宿主のネズミに巣を作られるのを防ぎましょう。
ネズミの巣は、タタミの裏や天井裏など見えにくい場所にあることが多いです。
ネズミは駆除薬やトラップを使って駆除することもできますが、専門業者に依頼するのが一番おすすめです。
専門業者なら、ネズミの駆除・ネズミの巣の処理・イエダニの駆除をまとめて対応してくれるでしょう。
自分でネズミの死骸を処理するのは、だいぶ勇気がいるわ…。
ツメダニの予防法は、ツメダニのエサとなるチリダニやコナダニを増やさないこと。
そして、チリダニとコナダニを増やさないためには、部屋を清潔に保つことです。
チリダニはホコリや人の髪の毛、フケ・垢などを食べるので、日頃のこまめな掃除が予防になります。
一方、コナダニはさまざまな食品やタタミの藁(わら)を食べるため、食べカスやタタミの掃除を行いましょう。
また、部屋に置き型のダニ除け剤を置いておくのもダニ予防になりますよ。
ダニにエサを与えないように!
マダニに噛まれないための予防法
- 肌を露出しない
- 虫除けスプレーをする
- 外出後は全身をチェックする
マダニに噛まれないためには、肌を露出しないことです。
マダニは草むらや藪(やぶ)などの自然の多い場所に生息しています。
山や森などに行くときは、長袖や長ズボンを着て、肌を露出しないようにしましょう。
服の上から虫除けスプレーをしておくのもおすすめ。
マダニには、DEET(ディート)やイカリジンの成分が含まれた虫除けスプレーが有効です。
また、外出後はマダニが付いていないか全身をチェックしましょう。
着ていた服をすぐに洗濯し、入浴してマダニが肌に付いていないかよく確認してください。
マダニに噛まれると感染症を発症するおそれがあるので、要注意です。
野外にいるノミとマダニは家に持ち込まないこと。
まとめ
ノミやダニに噛まれた跡の特徴や症状、跡の消し方、対処・予防法をご紹介しました。
ノミダニの噛まれた跡や症状は、それぞれ違いがあり、対処法や予防法もさまざまでしたね。
噛まれた跡は、掻きすぎると治りが遅くなるので、できるだけ触らないことが一番です。
跡が残らないよう、紫外線や刺激に注意しつつ、生活習慣を整えて肌のターンオーバーを促しましょう。
ノミダニに噛まれたとき、また、噛まれないためには、紹介した対策法を試してみてください。
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