ダニが嫌いな匂いってどんな匂いがあるの?
匂いによって効果が違うの?
今回は、こういった疑問にお答えします。
匂いだけでできるダニ対策があります。
ハーブやアロマオイルなどはダニの嫌いな匂いです。
殺虫剤が苦手な方で使用を控えている方におすすめです。
殺虫剤成分がなく安全に使えそうなハーブやアロマオイル。
しかし、妊婦や乳幼児、ペットには危険な場合もあるので注意が必要です。
でも、ハーブやアロマオイルの特徴を知ると、安心してダニ対策ができます。
そこで今回は、ダニの嫌いな匂いを活用したダニの対策の方法をお伝えします。
ダニ対策に効果のある匂い5種類!
- シトラス系(シトロネラ、レモングラス、リモネンなど)
- 樹木系(ヒノキ、ヒバ、ニームなど)
- ハーブ系(ハッカ、ペパーミント、マジョラムなど)
- スパイス系(シナモンなど)
- フローラル系(ゼラニウム、ジャスミンなど)
ダニ対策に効果がある、ハーブやアロマオイルは大きく分類すると5種類あります。
その中でもダニをよせ付けない効果が高いとされるのが、シトラス系の香りです。
さわやかな香りが多くの人に人気があり、市販で売られている防ダニスプレーなどでもシトラス系の商品が多く売られています。
しかし、ダニを避ける効果はありますが、死滅させることはできません。
同じくダニに効果がある匂いとして、知られるのがハッカです。
ハッカはシトラス系の香りと違い、殺ダニに効果があるとされる研究発表もあります。
ダニをよせ付けない香りと、殺ダニ効果が期待できる香りを上手に使い分けることが大切です。
匂いによるダニへの効果は3つ
- ダニの忌避効果
- ダニの行動停止効果
- ダニの殺傷効果
現在わかっている匂いだけで対策できる方法は、大きく分類すると3つ。
ダニを寄せ付けない忌避効果と、ダニの動きを抑制する効果、そしてダニを殺傷する効果です。
でも、どの匂いにどんな効果があるのかはよくわかりませんよね。
ここでは、匂いによる効果の違いについてまとめてみました。
ダニの忌避効果
ろ紙を利用して柑橘系(オイルC)、アネトール、リモネン、シトロネラ、ヒバ油を垂らす。
そこにダニを放ち、5分後のダニの個体数を調べた実験。
この実験では、オイルC>アネトール>リモネン>シトロネラ>ヒバ油の順で忌避効果が認められています。
※詳しくは科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)をご覧ください。
大きなシャーレの中に小さなシャーレを置く。
小さなシャーレにシトロネラ、ペパーミント、ユーカリ、ゼラニウム、レモングラス、ユズの精油をしみこませたろ紙をしき、さらに中心にダニのエサを設置。
大きなシャーレにダニ約1万匹を放ち、24時間後に小さなシャーレに侵入したダニの数をカウントした実験。
この実験では、シトロネラ>ペパーミント>ユーカリ>ゼラニウム>レモングラス>ユズの順で忌避効果が認められています。
※詳しくは公益社団法人日本アロマ環境協会公式サイトをご覧ください。
レモングラスやペパーミント、シトロネラには、ダニ忌避効果があると言われています。
しかし本当にダニが避けられるのか、ダニを目で見ることができないため、疑問ですよね。
実際に虫や生物を研究する機関では、特定の精油から、ダニが逃げていく検証が行われています。
実験では、アネトールやリモネン、シトロネラ、ヒバ油などの精油が使われました。
その結果どの精油においても、ダニの忌避効果があると出ています。
また、日本アロマ協会も、アロマオイルでダニ避け効果が期待できるか実験を行っています。
日本アロマ協会の実験結果では、実験した使った6つのアロマすべてで、忌避効果があることが立証されました。
特に、2つの実験で「シトロネラ」に、強い忌避効果が見られています。
シトロネラは、イネ科の植物です。
レモンに似たようなシトラス系の香りがします。
防虫グッツやアロマキャンドルでも多く使われており、家庭に取り入れやすいダニ避けの香りですね。
忌避効果(きひこうか)とは…虫や鳥などが匂いをかぎ、苦手な匂いのため逃げていく効果のこと
ダニの行動停止効果
畳に2ミリのヒノキ等の木材を挿入し、その上にヤケヒョウヒダニを入れた容器を置く。
ダニは板に直接触れることなく、その香り物質の影響を受けた。
その結果、ヒノキとヒバで、4日目以降に80%以上のダニの行動抑制効果が認められ、8ヵ月間継続することも検証されました。
※詳しくは国立研究開発法人森林研究・整備機構ホームページをご覧ください。
ろ紙を利用して柑橘系(オイルC)、アネトール、リモネン、シトロネラ、ヒバ油を垂らし、直接ダニに接触させ、その行動を観察した実験。
オイルC、リモネン>アネトール>シトロネラ>ヒバ油の順で活動停止効果が認められました。
※詳しくは科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)をご覧ください。
ダニの行動停止効果としては、ヒノキや同じくヒノキ科のヒバなどの樹木系の匂いが効果的だと言われています。
ダニの忌避効果と同様に、行動停止効果についても多くの実験報告があります。
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所(FFPRI)の実験では、ヒノキやヒバ油などが使われダニの行動停止効果があると出ています。
第62回日本衛生動物学会大会でも、ダニの行動停止効果についてもヒバは実験に使われ、効果があることが立証されました。
ヒバは、ヒノキ科の樹木で心安らぐ香りです。
市販の防ダニシートに、ヒノキやヒバにもよく使われていますよね。
ダニの殺傷効果
直径9cmのシャーレの底にろ紙を敷く。
ハッカの成分であるl (エル) – メントンを分量で分け、それぞれにダニを50~60匹程度入れ、ふたをして観測。
結果は、5マイクロリットルのろ紙で、ヤケヒョウヒダニが24時間後に100%致死した。
その後の実験で、密封容器内で濃度を下げていくと、殺傷効果はないが増殖抑制効果も認められた。
※詳しくは科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)をご覧ください。
ダニの殺傷効果については、匂いだけでは殺傷効果はないと言われています。
ただし、ハッカについては日本テンペン化学株式会社の研究で、ハッカの成分であるl (エル) – メントンにその効果があるようです。
だからハッカを使ったダニなどの防虫剤が多いのね。
匂いを利用した市販ダニ対策商品3選!
- babybuba アウトドア ボディスプレー
- メイド オブ オーガニクス ダニオフ ファブリックスプレー
- WAFONA虫よけ+UVスプレー
匂いによって違う効果があることがわかりました。
そこで、匂いを使ったダニ対策として市販で売られている商品でおすすめを3つご紹介します。
babybuba アウトドア ボディスプレー
babybuba アウトドア ボディスプレーは、ローズマリー、ユーカリ、ティーツリー、セイヨウハッカ、ラベンダーの5つの精油が入っている虫よけスプレーです。
殺菌効果の強い「エタノール」や虫よけ効果の高い「ディート」を使っていません。
しかし、虫よけに効果のあるアロマオイルが配合されているため、しっかり虫よけできます。
オーガニック植物由来の虫よけスプレーであるため、肌への負担が少なく、小さな子供や妊娠中も安心です。
忌避効果が高いスプレーなので、夏場の虫刺され全般におススメです。
メイド・オブ・オーガニクス ファブリックスプレー ダニオフ
メイド・オブ・オーガニクス ファブリックスプレー ダニオフは、レモンマートル、ゼラニウム、ラベンダーなどの香りの虫よけスプレーです。
殺虫剤不使用のため、お子様や妊婦、ペットに最適です。
ダニよけ効果(住化テクノサービス株式会社調べ)も、第三者機関でデータ取得済みのため信頼性の高い商品です。
ダニの繁殖しやすい寝具だけでなく、ぬいぐるみやソファーなど幅広くお使いいただけます。
WAFONA虫よけ+UVスプレー
WAFONA虫よけ+UVスプレーは、ニームオイルを使用したペット用の虫よけスプレーです。
その他の成分もフコイダン、パインオイル、トールオイル、サジー、天然ミネラルと自然のものばかで安心です。
ダニだけでなく、心配なノミにも効果があります。
匂いでできるダニ対策の注意点
アロマやハーブはディートなどの殺虫成分を使用していないため、乳幼児やペットがいるご家庭で使用を考えている方も多いです。
しかし、注意しないといけない点もいくつかあります。
公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)でも、乳幼児などアロマを使う際の注意を呼び掛けています。
通院中の方、妊婦、高齢者、そして肌の弱い方などなども対象です。
特にハッカは気を付けていただきたいアロマオイルの1つです。
ハッカには防虫全般に効果が認められ、よく使用されます。
ただし、乳幼児は冷え過ぎの心配があり、妊娠中は流産に繋がる可能性もあります。
ハッカ油に含まれる「l (エル) – メントン」という成分には、神経毒性や流産を引き起こす作用があります。「l (エル) – メントール」という成分には冷却作用があるため、危険性があります。
乳幼児への注意事項
日本アロマ環境協会(AEAJ)のホームページでは、使用法や分量などについて詳しく記載しています。
子どもは大人より嗅覚も優れているため、香りを大人よりも強く感じるそうです。
大人にとっていい匂いでも子供が不快に感じるようであれば、使用を控えることも必要です。
ペットへの注意事項
匂いでのダニ対策で有効なハッカですが、猫にも注意が必要です。
ハッカ油は猫の肝機能を低下させてしまいます。
ペット用として売られているダニ対策のスプレーなども、犬用として売られているものが多いので、初めて猫を飼われる方は必ず商品の注意書きをご覧ください。
アロマやハーブは、体にいいとばかり思っていました。
大切な人やペットを守るためにも、しっかりと注意が必要です。
まとめ
ダニに対して効果が期待できる匂いのは、シトラス系や樹木系、そしてハッカなどです。
研究の中でもダニの種類によって効果が異なるため、数種類の組み合わせで相乗効果が期待できます。
最後に基本的なダニ対策として、ダニの好む室温20〜30℃、湿度60〜80%にならない調整や掃除など、できることを徹底してダニの繁殖を抑えることも必要です。
ご自身にあった用途や好きな匂いなど、オリジナルのアロマを調合してみるのもいいですね。
市販の商品もぜひ、ご自身に合ったものを選び、快適に過ごしてください。
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