「水ぶくれ」ができたけどダニ刺されかな?
「水ぶくれの対処法」が知りたい!
「とびひ」を防ぎたい!
このような悩みにお答えします。
ダニに刺された場合の水ぶくれは、刺されてから翌日以降に皮膚の症状としてあらわれます。
ダニ以外の虫刺されでも水ぶくれはできるので、実際は何の虫に刺されたのかわからないことも多いです。
ですが、虫刺されで水ぶくれになった場合に、正しい対処法を知らないと水ぶくれが増えて悪化してしまう恐れもあります。
水ぶくれが破けて、破けた周りにも水ぶくれが増えてとびひになってしまったら悲しくなりますよね。
そのため、とびひを防ぐ方法や対処法なども知っておくと安心です。
ここでは、ダニに刺された場合の水ぶくれの対処法や、とびひの対処法についてもお伝えします。
水ぶくれって気になって触ったり掻きたくなるけど、破けたら周りにも広がって治る時間もかかりそう。
【虫刺されの水ぶくれ】ダニ・蚊やノミに刺されたときの特徴も紹介
水ぶくれは、ダニだけではなく身近にいる他の虫「蚊・ノミ」の可能性もあります。
人間の身近にいる蚊やノミも参考に、どの虫に刺されたのか判断の目安につながるポイントも交えながら紹介していきますね。
水ぶくれの原因となる身近な虫│ダニ・蚊・ノミを比較
虫の種類 | 刺された跡 | 刺されやすい部位 |
---|---|---|
ダニ | ・赤い斑点、赤い腫れなど 翌日以降に水ぶくれができることもある | わき腹、お腹周り、内ももなど (肌のやわらかいところ) |
蚊 | ・腫れて赤くふくらむ ・アカイエカの場合、赤みやポツポツ、 水ぶくれができることもある | 顔、腕や足もとなど (肌が露出している部分) |
ノミ | ・1日~2日後に赤い斑点ができ、水ぶくれができることもある | ひざから下、上半身を刺されることもある (ジャンプして届くところ) |
虫刺されの水ぶくれは、アレルギー反応による症状として出ることがあります。
唾液などの虫の成分が皮膚の中に入ることで起きる、身体を守るためのアレルギー反応です。
赤くなったりかゆくなるなどのアレルギー反応は、水ぶくれの症状としてもあらわれます。
アレルギー反応にも個人差があって、水ぶくれになる場合とならない場合があるんですって。
水ぶくれはなぜできるのか?
多くの場合は、皮膚の症状がひどくなると水ぶくれになることが多いのです。
水ぶくれは、虫にかまれたり刺されたりすることで虫の唾液や毒などによって皮膚の細胞が傷付けられます。
そのため、身体を守るためのアレルギー反応の1つとして水ぶくれができます。
水ぶくれの症状のあらわれかた│即時型反応・遅延型反応
アレルギー反応の種類2つ
1. 即時型反応:虫に刺された直後にかゆみや赤い発疹などの症状がでる
2. 遅延型反応:虫に刺されて翌日以降に「かゆみ」「赤み」「ブツブツ」「水ぶくれ」などができる
虫刺されでおきる皮膚の症状には、アレルギー反応が影響しています。
このアレルギー反応には2種類のタイプがあります。
ダニやノミの場合は「遅延型反応」が多くみられます。
虫刺されで翌日以降に水ぶくれができた場合は、ダニやノミの可能性が高いかもしれません。
蚊のように、刺された直後にかゆみや赤みなどが出ることを「即時型反応」といいます。
【ダニ刺されによる水ぶくれの対処法】状態を悪化させない
- 水ぶくれができたとき
- 水ぶくれにかゆみがあるとき
- 水ぶくれが破けたとき
- 水ぶくれからとびひになったとき
(とびひとは:破けた水ぶくれがあっという間に身体全体に広がること)
ダニに刺されて、水ぶくれができたら自分でつぶさないように注意しましょう。
なぜなら、水ぶくれの液体に含まれるたくさんのブドウ球菌がひっかき傷のある皮膚などに付着して感染が広がるからです。
感染するかしないかは、身体の免疫や抵抗力の強さによって個人差による違いがあります。
水ぶくれを勝手につぶしてしまうと、「感染の心配」「治りが長引く」「跡が残ってしまう」などの可能性が出てくるので注意が必要ですね。
ダニ刺されによる水ぶくれができたときの、状態別による4つの対処法についてお伝えしていきます。
水ぶくれの液体の正体は?
虫刺されの場合の水ぶくれの中の液体は、「黄色ブドウ球菌」や「化膿連鎖球菌(溶連菌)」が含まれています。
黄色ブドウ球菌は、皮膚の中で繁殖し、かゆみを引き起こします。
化膿レンサ球菌(溶連菌)は、とびひなどの症状を引き起こします。
水ぶくれができたとき│破かない
ダニ刺されで、できてしまった水ぶくれを掻いて破かないよう注意してください。
水ぶくれは皮膚の中に透明な液体が溜まって盛り上がる状態のことです。
はじめにかゆみの症状が出てきます。
掻いて破いてしまわないように、水ぶくれを触らないようにしましょう。
水ぶくれの症状は数日から1週間くらいで良い方向に回復してきます。
ですが、いつ破けるかわからない水ぶくれが心配な方は、皮膚科の受診がおすすめです。
かゆみが伴うと、つい触っちゃうわ。
気を付けなきゃ!
水ぶくれにかゆみがあるとき│ぬり薬をぬる
かゆみのある水ぶくれは、ぬり薬でかゆみを抑えガーゼなどで保護するのがおすすめです。
ぬり薬がない場合は、保冷剤や冷たいタオルなどで水ぶくれを冷やすとかゆみを感じにくくなります。
ダニ刺されで水ぶくれのかゆみが治まらない場合は、早めの受診がおすすめです。
かゆみの強い水ぶくれを「掻いたら破けてしまった!」ということが起こるまえに、早めの受診が安心ですね!
水ぶくれが破けたとき│皮膚科を受診
水ぶくれが破けた時は、皮膚科への早い受診がおすすめです。
なぜなら、水ぶくれをつぶしてしまうとそこから雑菌が入ってしまう可能性が高いからです。
水ぶくれが破けてしまうと、細菌感染をおこし患部の周囲に水ぶくれが増えたり、ただれたり、かぶれたりすることもあります。
水ぶくれが破けて他の部分に広がった場合、とびひになる可能性があるため早めに皮膚科を受診しましょう。
水ぶくれがとびひになったとき│清潔な状態を保つ
発熱などの症状がない限りは毎日シャワーでとびひを清潔にすることが大切です。
皮膚のバリア機能が低下した場所に細菌が感染すると、とびひを発症します。
とびひのところを洗うときは、石けんを泡立てて泡でそっと洗い、よくすすぎましょう。
洗う時には、爪を短く切ることを忘れずに。
とびひの状態が、改善されなかったり増えているようなら皮膚科での治療が必要です。
家族とお風呂を共有している場合は、みんなにうつらないようにしばらくはシャワーが安心だね。
早い段階での対処や受診が「状態の悪化を防げそう」だわ!
【水ぶくれの市販薬の選び方】成分のはたらきも紹介
市販薬に含まれる主な成分のはたらき | 効果 |
---|---|
ステロイド成分 | ・炎症を鎮め、炎症場所の血管を収縮させ患部の赤みを抑える ・かゆみをとるなどの湿疹・皮膚炎を中心に皮膚疾患に効果的 |
抗ヒスタミン成分 | ・かゆみを引き起こすヒスタミンのはたらきを抑えかゆみの症状を鎮める |
殺菌成分 | ・皮膚のかきこわしによる細菌の増殖を抑えとびひなど患部の拡大を防ぐ |
ダニや他の虫に刺されて水ぶくれができると、強いかゆみの症状もでてきます。
かゆみの原因であるヒスタミンや、炎症性物質が分泌されることでできる皮膚炎の1つが水ぶくれです。
ドッラグストア・薬局・薬店で市販薬を選ぶときは、含まれる成分と効果を参考にして選んでみてくださいね。
急速な腫れやかゆみの広がりや、2センチより大きい水ぶくれの場合は市販薬ではなく皮膚科の受診がおすすめです。
【注意!水ぶくれからの二次感染】とびひの対処や予防法について
とびひは、ダニ刺されや他の虫刺されなどからできた水ぶくれが破けることで、身体の別の場所にも水ぶくれが広がる皮膚の病気です。
感染力が強く、火事の飛び火のようにあっとゆうまに広がることのたとえから「とびひ」と呼ばれています。
とびひになる原因菌は2種類あります。原因菌によって引き起こされる症状の違いについてもお伝えしていきます。
とびひになったときの対処法│症状は2種類
とびひの症状 | 原因菌 | 症状 |
---|---|---|
水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん) | 黄色ブドウ球菌 | 水ぶくれができる |
痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん) | 化膿レンサ球菌 (かのうれんさきゅうきん) | 厚いかさぶたができる |
2種類の原因菌によって、とびひの症状が引き起こされます。
水ぶくれからなるとびひの症状は、水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)です。
肌の機能が低下している状態に、原因菌の黄色ブドウ球菌が入り込み発症しやすくなります。
黄色ブドウ球菌は健康な人でも皮膚や鼻の中、のどなどにいる常在菌です。
皮膚にキズがついたときに常在菌の黄色ブドウ球菌が入り込むと、とびひをひき起こすこともあります。
とびひが初期症状であれば市販薬でも対応できますが、症状がひどい場合は悪化を防ぐためにも病院で診てもらいましょう。
膿痂疹(のうかしん)とは、黄色ブドウ球菌 、化膿レンサ球菌 、またはこの両方によって引き起こされる皮膚感染症のことをいうよ。
水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)│膿・かゆみの症状
皮膚にできた水ぶくれがだんだん膿(うみ)をもち、かゆみなどの症状がでます。
特徴としては乾燥肌のように肌のバリア機能が低下している場合、とびひになりやすい傾向にあります。
痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)│ただれや厚いかさぶたの症状
症状としては、最初に肌の赤みがでて膿のたまった水ぶくれができます。
水ぶくれが破れるとただれや厚いかさぶたができる症状が特徴です。
かさぶたができた後は、そのあとも局所的にできたり全身に広がったりするので、はやめに病院で治療を受けましょう。
痂皮性膿痂疹は炎症が強いため、発熱やのどの痛みなどの症状がでることもあります。
とびひの予防法│水ぶくれに触らない
とびひの予防法
✔ 爪を短く整え、手指も清潔な状態にしましょう
✔ ダニ刺されで水ぶくれができたら、触らないようにガーゼや傷あてパッドをあて、ガーゼ面より大きな絆創膏を貼って水ぶくれが破けないように保護しましょう
細菌(黄色ブドウ球菌)が原因で起きる皮膚の炎症が、とびひです。
とびひにならないように気を付けるには、なるべく水ぶくれには触らないように気を付けることが一番です。
手指も清潔にして、水ぶくれに触れてしまった場合でも菌が入り込んで患部の周りに広がらないようにする心掛けが大切になります。
子どものとびひ予防
鼻孔の入り口にはさまざまな細菌が常在しているため、とくに小さい子どもで鼻をいじるくせがあると、鼻の周囲からとびひが始まったりします。
また、その手であせもや虫刺されなどを触ると、とびひの原因になるので注意しましょう。
まとめ
【水ぶくれ】ダニ刺されのまとめ
✔ 水ぶくれができたら
・基本的には破らず、ガーゼなどで保護する
・破れてしまった場合には、皮膚科で処置をしてもらいましょう
✔ 水ぶくれの対処法
・水ぶくれの状態によって、現状から悪化させないための対処をしましょう
✔ 水ぶくれの二次感染:とびひの対処や予防
・とびひの症状は2種類:「水疱性膿痂疹」と「痂皮性膿痂疹」
・初期症状なら市販薬での対応も可能
・ひどい症状の場合は、早めの受診が必要
・とびひにならないための一番の予防は、水ぶくれができたらなるべく触らないこと
虫刺されによるかゆみや水ぶくれなどの症状は、身体を守るためのアレルギー反応です。
水ぶくれができたところが、かゆくてつい搔いてしまうとひっかき傷で破けてしまうこともあります。
ダニや他の身近な虫刺されで、水ぶくれの症状になったときは破かないように気を付けることが大切です。
水ぶくれによる、とびひなどの細菌感染を防ぐためにも、早めに皮膚科を受診しましょう。
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